ページ

2021-10-10

2021年秋のおたより

秋分も過ぎて、日暮れが早くなり、夜が長く感じられるようになってきました。みなさま、お元気でお過ごしでしょうか? 

こちらはこのところ、さわやかな秋晴れが続いていて、先日は夏の土用に干せなかった梅を干しました。うちの庭は蚊が多すぎるので、蚊が比較的少ない真昼の時間帯に梅をひっくり返すのですが、夏の土用の時期は暑すぎるので真昼にその作業をするとしんどいし、かといって朝晩の涼しい時間帯だと蚊に刺されまくるし……ということで、ここ数年、いつもこの時期に梅を干しています。この時期なら真昼の時間帯もそれほどしんどくなく梅をひっくり返すことができ、蚊に刺されることもあまりなくて済みます。

本来は夏の土用(7月下旬~8月初旬)の太陽の陽気が最も極まる時期に干して、陽の気をしっかり取り入れるべしとされていて、最初のうちは夏の土用に干していましたが、梅は干せすぎてバリバリになるし、自分もしんどいしで、どうにかならないものかと思っていたところ、梅農家さんのウェブサイトで秋に干しているという話にたどり着きました。「秋でもいいのか!」と秋に干してみたら、ふっくら干し上がるし、ひっくり返す作業も楽な時間帯にできるしで、それ以来、梅の三日三晩の天日干しはこの時期の仕事になりました。

今年もいい感じにふっくら干し上がりました。一緒に漬けていた赤紫蘇も干してゆかりに。梅酢も、今年は追熟具合がいい時期だったようで、たくさんできました。ひっくり返せないほど潰れてしまった梅は種を取って、白ワイン(日本酒がなかったので…)とみりんを加えてアルコールを飛ばしながら軽く煮詰め、最後に摘みたての青じその葉をみじん切りにしたものを混ぜて、青じそ入り梅びしおを作りました。ご飯のおともにぴったりで、パスタに和えてもおいしそうです。こんな作業も真夏だと暑すぎてしんどいですが、この時期なら楽しんで進められます。

毎年この時期に作るものに、穂紫蘇の醤油漬けもあります。いいタイミングで取らないとすぐに固くなってしまうので、先の方に白い花が少し残っているくらいで収穫します。実を外し、醤油に漬けるだけなのですが、ぷちぷちした食感と香りが良くて、秋の楽しみになっています。塩をまぶして漬けておいても長く保存できてありがたいです。

コスモスが満開になり、キンモクセイの香りもそろそろしてくるかなあと楽しみです。栗や柿も旬を迎え、秋の味覚も楽しみな季節になりました。庭ではツユクサの花びらの青と、イヌタデのつぶつぶの花のピンクの色の組み合わせが絶妙で見るたびにうれしくなります。過ごしやすくなって動きやすいこの時期に、冬じたくを進めます。みなさまもお元気で秋を満喫してください。それではまた。