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2018-09-10

つごもり月報 和暦文月(2018.08.11-9.10)

昨日で和暦の文月が終わり、今日から葉月に入りました。これまでのひと月の近況報告です。ここのところ、つごもりの日に更新を忘れがちでスミマセン…。

まずは、台風と北海道の地震の影響を受けられた地域のみなさまに心からお見舞い申し上げます。一日も早く、穏やかで健やかな日々に入られますように願うとともに、できることをしていけたらと思っております。

私の住んでいる地域も、台風は2回直撃を受けましたが、私のところは大丈夫でした。気にかけてくださったみなさま、ありがとうございます。台風と地震、みなさまの地域は大丈夫だったでしょうか? 今年は日本全体がなんだか変動の年という感じがします…。

いつもどおり、テーマごとに書いていこうかと思っていたのですが、つごもり月報という形で、和暦の晦(つごもり)にひと月の報告を書きはじめてから気づけば1年が経っておりました。

フェイスブックをすっかり退会したこともあり、「生存確認にブログをときどきのぞいている」と言ってくれた友人の言葉をふと思い出して、SNSはやめても、何かしらのかたちで、頻繁には直接会えない方々に、近況をお知らせする手段があったほうがよいのではないかと思うようになりました。そこで、ブログでは友人や知人、ご縁のあったみなさまに近況をお知らせできたらいいのかな、と思ったことから、月に1度くらいは何かを書こうと、いろいろ考えてこの形を試してみることにしたのが始まりでした。(つごもり月報を始めた経緯については初回の記事をご覧ください→vol. 1

楽しんでいただけているのかどうかは不安なところもありますが(なにせ文字ばかりですし…)、編集画面にある簡易的なアクセス解析を見ると、継続して読んでくださっている方もいらっしゃるような気配で、ありがたく思っています。

この形で書きはじめて、1年経ったということで、テーマや切り口などを少し変えてみたほうがよいのかも、と思いました。まだぐるぐると考えているところなのですが、私が還元できるものといえば、やっぱり英語なのかな…?と思ったり。自然環境や身体に負担の少ない暮らし方やエシカルなモノ選びなどに関する質問をいただいたりすることもたまにあるので、そういう部分でもお役に立てるのだろうか…?とも思ったり。また、これまで「手を動かす」というコーナーを作って、作ったもののことを書いたりしてきましたが、本を読むなどしてジェンダーの問題を知るにつれ、手しごとの話を書くのは女性に対するプレッシャーになりはしないか?と不安になったり…。

…というのも、自然系の本や雑誌などで、暮らしを取り戻すために手を動かす、といったテーマの記事やエッセイなどを見るにつけ、「昔は女性が心を込めてなんでも手作りしていた、今は(外で働くようになって)手抜きをするようになった」みたいな批判めいた考え方が、明にも暗にもちらつくのを感じます。

今でこそ選択の問題ですが、昔はほぼ絶対に女の人が家の中にしばられて、着るものも食べるものも手間ひまかけて作らなければならなくて、本当にやりたいことに時間を使うことができず、経済的にも自立できないから、男の人の言いなりで、女の人は自分を生きるのがとても難しい時代でした。技術の発達などいろいろな進歩のおかげで、今はやりたければやればいいし、やりたくなかったらやらなくてもよくなりました。まだまだ女性が家事をするのが当たり前と思われているような今の日本では、機械にある程度頼ったって家事をこなすのは大変です。共働きでなければ生活していくのが難しいような今の世の中に、好きで外で働いているわけではない人もいると思いますが、好きで仕事をしていてもそうでなくても、仕事を持って、家の中でも昔のように手間ひまかけて衣食住のことをするなんて、ハードすぎると思います。

自然系の本や雑誌などの記事に見られる「昔はお母さんが愛情を込めて縫ってくれた」とか「昔はお母さんがいつも台所にいておやつを作ってくれた」とか「家族の健康を守るのは女性の役目」とか、ああいうノスタルジアは一見ふんわりとよいもののように見えて、古い性別役割分担意識に基づいて女の人を責め立てているようで、危険な感じさえするようになりました。文明の利器にも必要があれば頼って、そのときそのときのいいバランスで、生きていくのが一番で、それぞれ違う、自分が本当に好きなことをして本当に望む人生を築いていき、楽しむのが一番大切だと思います。

私はたまたま好きで手を動かしていて、相方も暮らしの仕事を一緒にやるので時間も余裕があるから、楽しんでいろいろできていますが、そうでない人も多いと思います。味噌でも梅干しでもなんでも自分たちで作ってみるのがおもしろいのでやってみていて、できないと思っていたことが実は自分でもできるというおもしろさと、健康に気をつけたければ手を動かせば自分でお金をかけなくてもできるという愉しさをお伝えできるかも、と思って書いてきたのですが、それを書くことによって、そういう結果ではなく、他のことが好きで得意な女性が責められているような空気を助長してしまう結果を生んでしまっているのであれば嫌だなあと思うようになり、もうあのコーナーは終わりにしようと今のところ、思っています。

そんなようなことをぐるぐる考えている今日このごろ。来月(和暦葉月の晦=新暦で10月8日)から少しばかりリニューアルしてみようかと思っております。(果たしてひと月で考えられるのかと不安ではありますが…)

残暑が厳しい日もありましたが、ここ数日は涼しい日が続いています。最近は、センニンソウというつる植物の白い花がきれいです。友人の書いたもので名前を知りましたが、それまではスイカズラと勘違いしていて、薬草酒にしようかと思っていたのですが、センニンソウは実は毒草だそうです(汗) 季節の変わり目ですが、お身体にお気をつけてお過ごしください。旬の食べ物を楽しみつつ、体調を整えて、気持ちの良い秋のはじまりを満喫したいですね◎